制御安全への取組み
NECA制御安全委員会は、安全関連標準化活動への参画と関連技術動向の調査・研究、情報発信を通じて、産業現場における安全・安心な環境づくりに寄与する安全制御技術の発展と、その普及の実現を目指し取り組んでいます。また、セーフティアセッサ資格制度をベースとした安全人材育成を推進し、人々が安全・安心に働くために必要な技能の獲得を広く支援しています。
安全人材育成への貢献
- ものづくり現場では熟練者の退職に伴い、現場教育に依存してきた今までの方法では、安全を確保できない状況が見えてきました。その一方で、機械の安全を確保するためには国際規格に基づいた機械安全の考え方や技術を理解して、機械の安全設計やリスクアセスメントを実施できる人材が望まれています。NECAでは安全の要員認証の力量区分を設定し、2004年にセーフティアセッサ資格制度(SA資格制度)を創設、現在ではスキームオーナとして、安全人材の育成の一端を担っています
- 日本国内でSA資格制度が広がりを見せていく中で、多くの日本企業の工場が集まる海外のものづくり現場においても、安全人材の育成が急務となっていました。NECAでは経済産業省の「生産設備のエネルギー効率化・安全管理にかかる資格制度構築事業」を利用し、タイでSA資格制度が運用できる体制を整えました。泰日経済技術振興協会(TPA)では継続してSA資格者を輩出し、タイ国内での安全人材の育成に貢献しています。現在は、SA資格制度のさらなる拡張を目指し、IECEE WG34に参画し国際標準化を目指し活動しています。
安全技術の発展と啓発の推進
- 産業オートメーションシステムの安全に関する国際会議(International Conference on Safety of Industrial Automated Systems:SIAS)はじめとする、安全に関連する国際会議やシンポジウムなどに参画し、安全技術の発展への議論を牽引しています。特にSIASは2021年の日本開催の取り纏め団体として、企画、運営を行い、本分野に関する日本のプレゼンス向上に貢献しています。
- 国内外安全関連専門家、団体、教育機関等との連携強化によって、安全技術、標準化動向の調査や検討を行っています。また、「安全ガイドブック」「10分でわかる機械安全」の発行などをとおして、安全啓発活動を促進しています。